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2017年度の第2回目の講演の講師は、ソニーのカンパニープレジデント、Google日本法人社長を歴任した、辻野晃一郎氏をお呼びすることができました!
今回は、製造業の話、ITやグーグルの話、そして起業の話等々、興味深い話題満載です。 |
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辻野氏は、『出る杭でなければ生き残れない』と言います。『少子高齢化が進み人口は増加から減少に転じている。 2025年には、年齢構成上、人口が最も多い団塊世代約670万人がすべて75歳以上の後期高齢者となる。 国民の5人に1人が75歳以上、3人に1人が65歳以上という超高齢社会の到来、人類が未だかつてまったく体験したことがない未知の領域だ。 テクノロジーの進化もさらに加速していく。 インターネットが出現して世の中は激変したが、今後は、さらにIOT(モノのインターネット)、人工知能(AI)、ロボティックス、宇宙開発、医療など様々な分野での飛躍的な技術革新が見込まれている。 人工知能の能力が人類の叡智を超えるようになるといわれる「テクノロジカル・シンギュラリティ(技術的特異点、以下、シンギュラリティと呼ぶ)」の議論も現実味を増す一方だ。 まさに、江戸時代から明治時代への移行や、太平洋戦争による変化にも匹敵する歴史的大変化が、これからいよいよ本格化していくのだ。 武士や軍人がいなくなったように、今存在する多くの企業や職業が消えてなくなり、雇用形態も激変するだろう。
これからは、依存型、受け身型、横並び重視型のスタイルを返上して、周囲がどうあろうが、自らの世界観や時代感覚に基づいて、積極的に行動する「出る杭」型企業や個人を増やしていかないことには、この国の将来はない。戦後に創業された世界的企業の代表格であるホンダでは「能ある鷹は爪を出せ!」と言っていたそうだ。創業者の本田宗一郎氏の言葉として、「通産省(現・経済産業省)に言われたことと全部反対のことをやってきた。だから、ホンダの今日がある」などというものも残っている。これらのフレーズが生まれるのは、日本社会に根強く「出る杭は打たれる」という体質があるからだろう。』《「出る杭」は伸ばせ!(文藝春秋)より》
また、辻野氏は、「成功体験はいらない」と言います。『日本人は元来、「捨てる」ことが得意だった。「捨てる」といっても、古いものや過去の蓄積をやみくもにかなぐり捨てることではない。よき伝統や習慣をしっかりと踏襲しながら、不要なものを整理して手放し、新たな気持ちで心機一転スタートを切るということだ。だが、そんな「捨てる」ことがうまいはずの日本の様子が、おかしくなった。いたるところで、過去の重い遺産を抱え込み、捨てられないまま新たな一歩を踏み出せず、身動きがとれなくなってしまって苦しんでいるように見えるのだ。それを象徴しているのが、メーカーを中心とする日本の大企業である。高度経済成長期には文字どおり日本の経済発展を先頭に立って牽引してきた優良大企業の多くが、いまや過去の栄光に縛られてがんじがらめになってしまっているように思える。私自身、20年以上にわたってソニーという会社に勤め、その発展と凋落を目の当たりにした。だからこそ、「捨てられない」ことが、企業をどのように蝕(むしば)んでいくかを身をもって体験した者として、「早く捨てて次に進むことを促す」メッセージをあらためて発信しなければならないと思った。今後、どんな著名企業、老舗優良企業の業績悪化のニュースが流れても不思議ではないくらい、ここ数年のあいだにも世の中の競争環境は激変している』 《「成功体験はいらない」(PHP)より》
つまり、成功体験や、様々なしがらみを捨てないと、この激変の時代を生きられないということ。「出る杭」や「捨てる」ということが、今ほど重要なキーワードになっている時代はありません。今回も本当に素晴らしい講演会になると思います。どうか、多くの会員の皆様、そして、是非、社員の皆様やご家族、ご友人もお連れ下さい。必ずや、経営や生き方の素晴らしいヒントが得られると思います。
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【日 時】 | 2017年10月31日(火)
講演会 17:30〜19:00 懇親会 19:00〜20:30 |
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【場 所】 | ホテル沼津キャッスル 沼津市日の出町1−1 055−923−1255 |
【講 師】 | アレックス株式会社 代表取締役社長兼CEO 辻野 晃一郎 氏 |
【演 題】 | 「出る杭」でなければ生き残れない
〜〜なぜ日本からグーグルは生まれないのか?〜〜 |
【講師略歴】
福岡県生まれ。84年に慶応義塾大学大学院工学研究科を修了し、ソニーに入社。88年にカリフォルニア工科大学大学院電気工学科を修了。VAIO、デジタル TV、ホームビデオ、パーソナルオーディオ等の事業責任者やカンパニープレジデントを歴任した後、2006年3月にソニーを退社。翌年、グーグルに入社し、グーグル日本法人代表取締役社長を務める。2010年4月にグーグルを退社し、アレックス株式会社を創業。現在、同社代表取締役社長兼CEOを務める。2016年6月より神奈川県 ME-BYO サミット神奈川実行委員会アドバイザリーメンバー。2017年8月より株式会社ウェザーニューズ社外取締役。
著書に、『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』(2010年 新潮社、2013年 新潮文庫)、『成功体験はいらない』(2014年 PHP ビジネス新書)、『リーダーになる勇気』(2016年 日本実業出版社)、『「出る杭」は伸ばせ!なぜ日本からグーグルは生まれないのか?』(2016年 文藝春秋社)。
その他、現代ビジネス(講談社)『人生多毛作で行こう』、経済プレミア(毎日新聞)『世界と闘え』、mine(まぐまぐ)『辻野晃一郎の人生サプリ』などを連載中。 |
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