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2019年度の第1回目の講演の講師はテレビやマスコミでもおなじみの高橋洋一先生をお迎えすることができました。 |
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『私はメディアで「経済学者」と紹介されることが多いが、私の肩書は何かといえば、数量分析家、またはデータ分析家ということになる。実際にもさまざまな分野に関してコメントを求められる機会は多いのだが、そのときに私の予測がかなりの確率で当たるために「高橋さんは特別な情報を持っているんでしょう」などと言われることがある。論理的に判断するための材料、それも誰にでも入手可能な資料…ネットで見られる省庁の発表したデータなどがあればそれだけで十分なのである』
『先に、年金問題の答えを言えば「きちんと制度運用していれば大丈夫」ということ。「年金をもらえないのではないか」「年金制度は破綻するのではないか」などと思っている人が多い。これは年金への不安をあおるメディアや政治家が多いからだろう。つねに「危ない危ない」と連呼されれば心配になるのも無理はない。それは言い換えれば「年金が危ない」ということが広まれば「得になる」人がいるからだ。国会審議においても野党はすぐに「年金カット法案」などとレッテル貼りをして猛反対し、メディアも盛んに「年金が危ない」と騒ぎ立てる。』
『アベノミクスの批判のひとつに「なかなか賃金が上がらない」というものがある。しかし物事には順序があり、まずは失業者を減らす対策をして、雇用が満たされるようになった後に賃金が上がってくる。一時期は5.42まで悪化していた失業率がアベノミクス以降は3%以下にまで改善しているのだから雇用においては満点に近いといえよう。』
『日本では、歳入庁をつくる必要がある。アメリカの社会保障局では全世界の社会保険を調べた調査書があるが、それを見ても日本のように税金と別に保険料を集めている国は皆無に等しい。歳入庁をつくって税金と社会保険料の徴収を一体化しておけば、個人事業主や企業の調査も簡単になり、徴収漏れを減らすことができる。』
『人口減少については、少子化と経済成長の相関関係は一切ない。つまり人口が減ったから経済成長が望めないということはあり得ない。世界各国のデータを見ても少子化と経済成長の因果関係を裏付ける実証データは今のところひとつもない。こうった問題は感覚的に「何となくそう思う」ということではダメで、データで証明するしかないのだが、調べてみても経済成長と少子化の関係性は見出せなかった』
『中国崩壊のインパクトが世界経済に与える影響は凄まじいものになるのではないかと密かに懸念している。中国経済崩壊の聴講はすでに2015年には現れており2016年に入ってからは世界同時株安につながった。中国が抱える問題のひとつに富裕層と企業の海外脱出が挙げられる。富と人材の海外流出が相次いでいるのだ。問題の根っこはもっと深いところにある。それは「企業経営者たちの政府への不信感」だ。民主主義社会では信じられないことだが、共産党一党独裁下の中国では絶大な力を握る官僚たちが企業を食い物にしている。すなわち法治国家とはいえない中国では、役人が難癖をつけて企業からカネを巻き上げたり、言いうことを聞かない経営者を刑務所に送り込んだりしているのだ。中国で本格的な経済崩壊が始まれば、日本においても中国からの密入国や難民申請が増えることは間違いない。そうして日本に住み着いた中国人は次に家族や知人を呼び寄せてひとつのコミュニティを作り上げる。14億近い人口のうちの1%が日本を目指しただけで10人に1人が中国人になってしまう。』以上(日本復活へのシナリオ/三交社)より抜粋。
今回も本当に素晴らしい講演会になると思います。どうか、多くの会員の皆様、そして、是非、社員の皆様やご家族、ご友人もお連れ下さい。必ずや、経営や生き方の素晴らしいヒントが得られると思います。 |
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【日 時】 |
2019年6月24日(月)
*(役員会 16:00〜17:00 ) 総 会 17:00〜17:30
講演会 17:30〜19:00
懇親会 19:00〜20:30 |
【場 所】 | ホテル沼津キャッスル 沼津市日の出町1−1 055−923−1255 |
【講 師】 | 株式会社政策工房会長、嘉悦大学教授 高橋洋一 氏 |
【演 題】 |
日本復活へのシナリオ
〜世界と日本の経済の真実〜 |
【講師略歴】
1955年東京都生まれ。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(首相官邸)などを歴任。小泉内閣・第1次安倍内閣ではブレーンとして活躍。2008年『さらば財務省!』(講談社)で第17回山本七平賞を受賞。著書は、『この数字がわかるだけで日本の未来が読める』(KADOKAWA)、『なぜこの国ではおかしな議論がまがり通るのか』(KADOKAWA)、『「消費増税」は嘘ばかり』(PHP新書)など多数。 |
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