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今回は、教育とテクノロジー(AI)分野における第一人者である小宮山利恵子氏をお呼びすることができました。小宮山氏は現在、(株)リクルートマーケティングパートナーズのスタディサプリ教育AI研究所の所長ですが、子どもから大人までの教育の実情と未来についてのエキスパートです。 |
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『OECD(経済協力開発機構)の調査によると、日本人の30代以上の学校機関への進学率は、調査対象国18ヵ国の中で最下位でした。つまり、日本の30代の大半が、教育機関における学び直しをしていないのです。それに引き換え、海外出張すると、学びの習慣が当たり前になっている社会人にたくさん出会います。終身雇用のない国がほとんどなので、いつでも会社を辞めて転職できるように、より良い条件でやりたい仕事をやるために、自分の価値を高める努力をしているのです。そんな、「大人の学びは当たり前」の世界から日本を見ると、「学ばない大人」の多さに危機感を覚えずにはいられません。特に40代以降、時代の変化に振り回されて後悔しないように、30代までに学びを習慣化したほうがいい。私たちの世代は、そのようなフェーズ(局面・段階)に突入していると肌で感じています。』
『人と同じことをしてマジョリティ(多数派)にいる限り、どうしても勝ち負けはついて回ります。けれども、人と違う自分の強みを発揮すると、ライバルは圧倒的に少なくなり、競争社会から抜け出せるのです。「人と違う強み」は「レア力」と言い換えることができます。ビジネス業界では、マジョリティの世界をレッドオーシャン(競争の激しい領域)、少数派のレア力の高い人が切り拓く世界をブルーオーシャン(競争相手のいない広い海のような領域)と言い表すことがあるので、この言葉を見聞きしたことがある人もいるかもしれません。レア力とは、文字通り、「rare(きわめて稀なこと、希少なこと)」な能力を意味します。それは、他の誰の真似でもない自分だけの「好き」を追求しながら、競争のない領域で生きていく力です。そして今、そのレア力こそが求められている時代になっているのです。』(レア力で生きる)より
『パソコンの父と呼ばれているアメリカの計算機科学者だったアラン・ケイ氏は、「未来を予測する最善の方法は、自らそれを創り出すことである」という言葉を残しています。何かを創り、フィードバックをもらって、また創る。この繰り返しをどれくらい続けることができるかが大事なのです。』(新時代の学び戦略)より
『これからの時代を生きる子どもたちにとって、どういった学びが必要なのでしょうか?そのことを知るためにはまず、子どもの好きなことを一緒に探し、追求する機会を、親が与えてあげる必要があります。あれしなさい、これしなさいではなく、子どもが自ら興味関心を持ったことに夢中になれる環境を、できるだけ整えてあげることです。気をつけたいのは、親の価値観や常識を押し付けて、子どもの可能性の芽を摘んでしまわないことです。今の社会と、子どもが大人になる頃の社会は、状況がまったく異なっている可能性が高いのです。今の常識が、その頃には非常識になっていることもあるでしょう。ですから、親自身が自分の常識を疑ってかかる姿勢も必要なのです。そのために、親が注意すべきは、子どもが好きなことをしているとき邪魔をしないこと。これに尽きます。』(新時代の学び戦略)
今回も本当に素晴らしい講演会になると思います。どうか、多くの会員の皆様、そして、是非、社員の皆様やご家族、ご友人もお連れ下さい。必ずや、経営や生き方の素晴らしいヒントが得られると思います。 |
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【日 時】 |
2019年9月6日(金)
講演会 17:30〜19:00 懇親会 19:00〜20:30 |
【場 所】 | ホテル沼津キャッスル 沼津市日の出町1−1 055−923−1255 |
【講 師】 | スタディサプリ教育AI研究所所長、東京学芸大学准教授 小宮山利恵子 氏 |
【演 題】 |
レア力で生きる
〜「競争のない世界」を楽しむための学びの習慣〜 |
【講師略歴】
1977年東京都生まれ。早稲田大学大学院修了。国会議員秘書、ベネッセ等を経て「スタディサプリ」を展開する株式会社リクルートマーケティングパートナーズにて2015年12月より現職。2018年8月より米連邦政府系シンクタンクEast West Center Fellowを兼務。
超党派国会議員連盟「教育におけるICT利活用促進をめざす議員連盟」有識者アドバイザー。教育新聞特任解説委員。財団法人International Women's Club Japan理事。米国国務省招聘プログラムInternational Visitor Leadership Program(Education in the Digital Age、2018年)、フィンランド外務省教育省招聘プログラム(2017年)参加。全国の学校等で情報リテラシーや未来の教育について多数講演。留学経験は、韓国(韓国語・国際関係学)、チュニジア(アラビア語) 著書「新時代の学び戦略(AI、スマホ、ゲーム世代の才能を育てる)」、「レア力で生きる(「競争のない世界」を楽しむための学びの習慣)」 |
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