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今回は、ITやDX(デジタルトランスフォーメーション)の第一人者、藤元健太郎氏をお呼びすることができました。「ニューノーマル時代のビジネス革命」と題して、最新のビジネストレンドやテクノロジー事情等々が聞ける滅多にない機会です。
藤元氏は著書の中でこう語っています。 |
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日本においては、死亡率そのものが低いことから、こうしたWithコロナのライフスタイルは意外と早く収束するのではないかと筆者は考えている。しかし、誰もがマスクを外し、3密を気にしない生活になったとしても、以前には戻れない不可逆な変化こそが、「ニューノーマル」である。
ニューノーマル最適化社会を構築していくためにはゼロリスク社会の価値観を変えていくことが政治家やマスメディアにとって必須な役目といえるだろう。そうしたリスク判断がロジカルに行われるためには、あらゆる社会活動や人々の行動を可視化する必要がある。それは「デジタルツイン」と呼ばれるICT社会の一つのゴールイメージでもある。
デジタルツインとは、かつてはO2O(オンライン・トゥ・オフライン)、あるいはオムニチャンネルといわれていたが、最近では「デジタルツイン」というキーワードで両者の関係性を進化させる試みが相次いでいる。デジタル社会とリアル社会が以前にもまして接近しており、そこに新しいビジネスが芽生えているとの認識を持つ必要があるというわけだ。 デジタルツインとは、リアル社会に存在する物や人、そして事などをデジタルデータ化してサイバー空間で同じ世界をもう1つ作ることだ。あらゆるモノがネットにつながるIOTの普及に伴って、リアル社会の出来事は次々とデジタル化される。
そして、新型コロナウイルスは、@「工業化社会の終わり」を加速させる A単純労働が減り、中世の上流階級の暮しができる Bシェアを先取りしていた江戸時代 という視点が必要だと言います。
シェアを先取りした江戸時代とは、日本の中世と言えば江戸時代である。中でも筆者は江戸町人の生き方に多くのヒントがあると考えている。工業化社会において人々は朝から晩まで工場で拘束され、そこで時間を売るという習慣を作ったが、江戸の町人の多くは自分の働きたい時間に働いていた。例えば食事を運ぶ仕事をしていた棒手振り(ぼてふり)の中には午前中だけ河岸から食べ物を運んで仕事を終える人もいた。棒手振りの現代版が今回のコロナ禍で大活躍したUberEatsのようなデリバリーサービスと言える。
家賃という固定費で苦しんでいる飲食業界は、時間だけでなく移動まで自由であった江戸で盛んになった屋台というビジネスモデルを参考にできるだろう。歌舞伎や落語などの大衆芸能を楽しみながら人生を謳歌していた江戸は、リサイクルやシェアリングエコノミーも発達した、SDGsを先取りしたかのような社会でもあった。柔軟で多様性のある江戸のモデルはまさに我々が目指すべきものだ。
今回もzoom開催となりますが、本当に素晴らしい講演会になると思います。必ずや、経営や生き方の素晴らしいヒントが得られると思います。 |
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【日 時】 | 2020年9月15日(火)19:00開始
(1時間15分+質疑応答15分) |
【講 師】 |
D4DR株式会社
代表取締役社長 藤元健太郎 氏 |
【演 題】 |
「ニューノーマル時代のビジネス革命」
〜アフターコロナに稼ぐ・最新ビジネストレンドから
超江戸社会まで〜 |
【講師略歴】
野村総合研究所を経てコンサルティング会社D4DR代表。広くITによるイノベーション、事業戦略再構築、マーケティング戦略などの分野で調査研究、コンサルティングを展開。様々なスタートアップベンチャーの経営にも参画し、イノベーションの実践を推進している。
経済産業省産業構造審議会情報経済分科会委員、青山学院大学大学院国際マネジメント研究学科ExectiveMBA非常勤講師、関東学院大学人間共生学部非常勤講師などを歴任。BSジャパン日経プラス10ゲストコメンテーター、日経MJでコラム「奔流eビジネス」を連載中。著書、『ニューノーマル時代のビジネス革命』(日経BP)他 |
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